高額転売などの犯罪行為を取り締まる動画をアップする
”自警団系インフルエンサー”の
煉獄コロアキさんが投稿した
転売ヤーの私人逮捕動画がやりすぎだと炎上しています。
動画には、
なにわ男子のチケットを転売する女性を追いかけ、
タクシーに乗り込もうとするのを
無理やり止める様子がおさめられていました。
ネットでは、
逆に暴行罪ではないかと言われています。
コロアキさんはやりすぎなのかネットの意見をまとめました。
【動画】煉獄コロアキ転売ヤーを私人逮捕

煉獄コロアキさんが、
なにわ男子の1万円のチケットを7万円で転売した
転売ヤーの女性を私人逮捕する様子を動画でアップしました。(現在は削除)

この動画を見た視聴者から、
「見てて不快、やり過ぎ」
「タクシーの運転手えらいとばっちり」
などと批判の声が寄せられています。
動画では、
高額転売者とされる女性が
急いでタクシーに乗り込みその場を去ろうとするところを、
コロアキさんともう一人の男性が
阻止していました。
その際に、女性の髪を引っ張るなどの行為があったようです。
女性は、
「痛い」と抵抗したり、靴が脱げてしまったり
していました。

現場では
スタッフと見られる男性が最終的に止めに入ったようですが、
その後、どうなったのかはわかりません。
【炎上】煉獄コロアキの私人逮捕はやりすぎ?
ネットでは、
こうした転売ヤーに制裁する動画に賞賛の声が上がる一方で、
今回のコロアキさんの動画は
さすがにやりすぎだという声があがっています。

やり方ひどすぎ!!動画のためなのが見え見え!
— みいーや (@jgpmdjja) September 22, 2023
既にYahooニュースで取り上げられていて通報者も多数いる模様。弁護士の見解では普通逮捕の要件すら満たしていないと。既に捜査は始まっているものと期待してます。悪名は無名に勝ると言いますが、有名にはなれても暫くは塀の中ですな…
— reserve_sp (@reserve_sp) September 23, 2023
転売ヤーがどうなろうと知ったこっちゃ無いがタクシーに傷ついたりドアが壊れていないか気になりますね。タクシー会社への謝罪と修理が必要なら費用や営業補償を考慮されてはいかがでしょう。関係の無いタクシーに迷惑をかけている事は間違い無いのですから
— 赤飯は甘納豆 (@yahhoosahhoo) September 22, 2023

犯罪撲滅活動家のフナイムさんも、
刑務所を出所して思うこと 俺はこの現場にいなかった 今この動画見た ドン引き やりすぎ 悪いけど これは賛同できない
数字追いかけすぎだよ。バズればなんでもいいの? コンサート会場に来てる他の女の子の気持ち考えてるの!? 自分勝手すぎるだろ?
と批判しています。
高額転売の事実があったのかは動画だけではわかりませんが、
事実であればもちろんいけないことです。
しかし、
仮に事実だとしてもあそこまで強引に捕まえようとするのは
やりすぎ感は否めないですね。
まるで殺人や強盗などの凶悪犯を逮捕するかのようです。
動画を撮りながらというのも営利目的な感じがしますね。
煉獄コロアキが暴行で逮捕される可能性は?
暴行を認めた?

一部では、
煉獄コロアキさんの方が暴行罪で逮捕されるのではないかと言われています。
暴行の事実については、
煉獄コロアキさん本人が認めています。

髪を掴む行為も暴行罪に当たりますね。
私人逮捕の要件は?
ちなみに、私人逮捕の要件は、
①犯人が現行犯人、準現行犯人であること
②軽度の犯罪の場合、犯人の住所、氏名が明らかでなく、犯人が逃走するおそれがあること
となっています。
犯人が現行犯人、準現行犯人である
①については、今回犯行直後ということや、
おそらく動画を回していたりして証拠があるのでしょうが、
転売について諸々の要件がその場では確認出来ないことから
犯罪が成立しているか判断できず
逮捕要件を満たしていない可能性が高いです。
業として,すなわち,反復継続の意思を持って行う特定興行入場券の有償譲渡ではない場合には,処罰の対象にはなりません。
引用:https://www.t-nakamura-law.com
とはいえ,1回限りの転売行為であっても,反復継続の意思を持って,かつ,興行主等の販売価格を超える価格で販売した場合には,不正転売として処罰の対象となり得ます。
判断が難しいところで、
明らかに現行犯と言える状況ではなかったのではないでしょうか。
軽度の犯罪で犯人の住所・氏名不明、逃走のおそれがある
②については、
軽度の犯罪とは、
30万円以下の罰金、拘留、科料の罪に当たる場合(過失傷害罪、侮辱罪)
のことです。
チケットの転売は、
チケット不正転売禁止法で禁止されています。
「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(通称:チケット不正転売禁止法)では、日本国内で開催される芸術・芸能・スポーツのイベントチケットについて、不正転売を禁止しています。
対象となる国内イベントのチケットは、興行主の事前同意を得ずに、定価を超える価格で転売してはいけません(チケット不正転売禁止法第3条)
罰則は、
一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金
ですから、
軽度な犯罪とは言えない可能性が高いです。
その場合、
犯人の住所、氏名が明らかでなく、犯人が逃走するおそれがあること
は、関係なく逮捕できます。
第九条 第三条又は第四条の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
仮に、軽度な犯罪だとしても、
今回は逃走を図っていることから
私人逮捕はできるということになりますね。
もちろん、逮捕する際に
必要以上の実力行使・暴力行為はいけません。
私人逮捕する際は、犯人が暴れたり、逃走を図ったりすることが想定されますから、逮捕の状況に鑑みて、
社会通念上逮捕のために必要かつ相当であると認められる限度内で実力を行使することは認められています。
つまり、両方の要件を満たしていないことから、
今回のケースはそもそも私人逮捕できる条件ではなかったと言えるのではないでしょうか。
もちろん転売が犯罪であることは大前提ですが、
やはり、
今回はやりすぎと言わざるを得ないでしょう。
2023年11月13日追記:名誉毀損で家宅捜索?

警視庁は、11月13日、
煉獄コロアキさん(40)の関係先を
名誉毀損容疑で捜索したようです。
逮捕はされておらず、任意で事情を聞いているそうです。
捜索容疑は、
今年9月、東京千代田区の劇場周辺で、
公演チケットを不正転売する10代女性を追求する動画を撮影し、
女性の顔にモザイクをかけずに「転売ヤー」と字幕に書いて配信し、
女性の名誉を傷つけた疑いです。
そして、結果として
女性はチケットの不正転売に関与していなかったそうです。
やはりやりすぎた結果、
自分に跳ね返ってきてしまいましたね。
今後は、慎重に活動をしてほしいものです。